平成27年度 第2回研修会 開催

平成27年度 第2回研修会 開催

去る平成28年3月9日(水)、仙台広告業協会 平成27年度第2回研修会が「せんだいメディアテーク 7階 スタジオシアター」にて実施された。       講師には「株式会社博報堂ID局クリエィティブディレクター 鷹觜 愛朗 氏」を招き、「地域の課題解決のために広告ができること」をテーマに講義を行っていただいた。

002-1 第2回研修会サイン

 

 

 

講師を務める 鷹觜 愛朗氏

講師を務める 鷹觜 愛朗氏

氏は2011年、東日本大震災を支援する「三陸に仕事を!プロジェクト 浜のミサンガ『環(たまき)』」を企画し、仙台クリエイター・オブ・ザ・イヤー最高賞を受賞。その後も地域課題を解決するクリエィティブを続けながら、「アドフェスグランプリ」、「カンヌゴールド2」、「ニューヨークADCゴールド」、「アドスターズグランプリ6」など、世界の広告賞を多数受賞。地域の課題解決のために広告ができることを考えるとともに、最新のキャンペーン事例についてもご紹介をいただき、あらためて広告の力を確認する機会となった。

東日本大震災に向き合った、浜のミサンガ「環(たまき)」を通じ、インターネットを使ってヒット商品を生み出すコツをつかみ、広告が新しい時代を迎えており、これからはどんな地域発でも資金力や規模の大小ではなく「シェア」の力で勝って行ける・チャンスがあること。

過疎の農村と向き合ったrice codeの事例では、「見るだけ」だった田んぼの風景を「売り場」にする仕組みを開発。今、世の中で起きている事として“広告の一部にデジタルが加わった”のではなく、デジタルが加わったことで、18世紀にイギリスで産業革命が起きた事に匹敵する「デジタル情報革命」が起きており、これからの広告はインターネットによって、新しいプラットフォーム「IoT」(インターネット オブ シングス)=「モノのインターネット化」が進み、爆発的に情報が増え続けていく中で、展開されていく事実を教示いただく。

地方の専門店と向き合った「ジュエリーかまた」の事例から、逆境の中でも、その土地ならではの専門店が、ちゃんと生きていける「ひな形」ができれば、日本全国が同じ色で塗りつぶされず、色違い、粒違いのお店が地域発信できる未来が、向き合い方次第で可能であることを示された。

地域にあるコアアイデア=(物語り)と新しい領域のクリエィティブを組み合わせることで、広告は爆発的にスケールアップできることが具体的事例で紹介された今回の講演会。

鷹觜氏からは最後に“「広告主」+「メディア」+「広告会社」が地域の力を合わせ、「シェア」で戦う広告の時代がはじまっており、地域の課題解決のために、良いヴィジョンがあれば、どんな地域からでも状況は変えていける”と講演を締めくくっていただきました。

当日参加者は、104名 (会員社56名、賛助会員社40名、関係者8名)

石崎理事長 挨拶
石崎理事長 挨拶
講演テーマ「地域の課題解決のために広告ができること」
講演テーマ「地域の課題解決のために広告ができること」
東日本大震災に向き合ったキャンペーン事例「浜のミサンガ 環(たまき)」
東日本大震災に向き合ったキャンペーン事例「浜のミサンガ 環(たまき)」
過疎の農村と向き合ったキャンペーン事例2「rice code」
過疎の農村と向き合ったキャンペーン事例2「rice code」
地方の専門店と向き合ったキャンペーン事例3「ジュエリーかまた」
地方の専門店と向き合ったキャンペーン事例3「ジュエリーかまた」
時代とともに変化する「広告の価値」
時代とともに変化する「広告の価値」
21世紀型に変化する広告

21世紀型に変化する広告

講演会場
講演会場

 

【講師略歴】 博報堂ID局クリエィティブディレクター 鷹觜 愛朗 氏 1990年 盛岡博報堂入社 岩手の広告グランプリ「県知事賞」を歴代最多、9回受賞。 2008年 秋田博報堂マーケットデザイン部長に就任 在籍中、秋田広告賞・最高賞を3年連続受賞。 2011年 東日本大震災を支援する「三陸に仕事を!プロジェクト 浜のミサンガ『環(たまき)』」を企画し、仙台クリエイター・オブ・ザ・イヤー最高賞受賞。 2012年から本社在籍。 2014年、「Rice Code」がアドフェスグランプリ、カンヌゴールド2、ニューヨークADCゴールド、アドスターズグランプリ6など、世界の広告賞を52受賞。その他作品を合わせ現在68の海外賞を受賞中。東京在籍後も、地域課題を解決するクリエティブを継続。